過去ログ - いーちゃん「魔法少女?」哀川「そうともさ」
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224: ◆EWlGtrnu5g[saga]
2014/08/18(月) 04:52:36.17 ID:tWcCxh/Yo
暁美ほむらは一人佇む。
明日のワルプルギスの夜との出会いに恐怖しながら。
いや、今やその感覚すら麻痺してしまっている。 
前日は何となく夜空を見上げることが多くなった。 
何度繰り返しただろう。
鹿目まどかを救うために。
口うるさい巴マミも。
おせっかいな美樹さやかも。
口の悪い佐倉杏子も。
自分自身でさえ。
何度欺いただろう。
何度傷つけただろう。
それでも
叶えたい願いがあるから。 
もう立ち止まれないから。
自分に嘘をついてでも。
何度でも繰り返してきた。
交わした約束なんてもはや曖昧にしか記憶していない。
祈りも願いもあやふやだ。
それでも体は動く。
鹿目まどかを助けるという願いのためだけに。
ざっくり、と今度は大きな痛みを感じた。
心に穴があく。
魔法少女に治せない傷があるなんて何と言う皮肉だろう。

「負けないから」

そう、負けない。
ワルプルギスの夜に勝ちたい。
鹿目まどかを救いたい。
それが…私の…

「…っ…」

吐き気がする。
頭が痛くなる。
うるさい。
黙れ。
黙れ!!
余計なことを考えるな。
ただ一つ、最後の道しるべだけをたどって。
奇跡を信じろ。
条理を覆せ。
信じろ、信じろ、信じろ!

奥深く、しかし確実に暁美ほむらは蝕まれる。

「…待っててね、まどか」

頭痛は止まない。
その過ちに気付くまで。


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