過去ログ - いーちゃん「魔法少女?」哀川「そうともさ」
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◆EWlGtrnu5g
[saga]
2014/08/18(月) 16:57:29.08 ID:tWcCxh/Yo
つかつかと、僕はもはや死ぬ寸前のほむらちゃんのところへむかう。
「…やぁ、ほむらちゃん」
君の物語は終わった。
もう無理して続けなくていいんだよ。
あいつを倒すのが君の願いなんだろう?
「…ぁ…」
ほむらちゃんは何かを言いたげだった。
ほら、最後だ。
聞いてやるよ。
「あ…いつを…倒し…」
それでいいんだね。
それが君の望みなんだね。
君はもう死んでしまうけれど。
それが君の願いなんだね。
「…!」
目を見開く。
僕でさえ分かってた。
もういいんだよ。
本当に、もういいんだよ。
「美樹さやかちゃんも佐倉杏子ちゃんも巴マミちゃんも君自身も死んでしまって、それでもワルプルギスの夜を倒して鹿目まどかが助かればそれで満足なんだね」
冷たく言い放つ。
片目しかない目から涙が溢れてきている。
「…きて…いた…い…」
「…き…さや…と」
「…とも…みと」
「…さ…ら…きょう…と」
「まど…と…」
それでいいんだよ。
この世の中に。
後にも先にも。
戯言遣いなんて一人で充分なんだよ。
皆と生きていきたかった
長い時間は心を変える。
それは願いも同様に。
なんて哀れだろうか。
奇跡を信じた魔法少女が
最後の最後に信じたのは
自分でもないほかの人だったなんて。
ワルプルギスの夜を倒せとか。
そんな途方もない願い僕にはよくわかんねえけどよ。
それでも皆と生きていきたかったっていう願いくらいなら。
僕だってわかるつもりさ。
絶命した。
あっさりと。
虫けらのようにほむらちゃんは絶命した。
自分のソウルジェムを撃ち抜いて。
死んでいった。
「さぁ、壊れたよ」
もうこれ以上とないほどに。
君の望んだように。
壊れてしまったよ。
どうするんだい。
これから先は君たちの問題さ。
その目はもう決まっているみたいだけどね。
「ありがとうございます」
こうして壊れきった物語は桜色の光と共に幕を閉じた。
彼女の魔法少女姿と共に幕を閉じた。
何をいうともなく唯唯、終を迎えた。
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