過去ログ - ダンガンライブ! 希望の学園と絶望のスクールアイドル
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/14(木) 03:40:39.09 ID:O1J4JhM+0
 力の弱い電灯の所為か、落ち込んだ気分の所為か。体育館に入る前よりも、学園内の景色は一段と不気味に見える。柱の角から、廊下の先からモノクロの悪魔が顔を出そうものなら、ショック死をしてしまうだろうとにこは思う。

 現実としてモノクマは止まっており、絵里、希は付近に、残る六人は個室の方へと行っているので誰も顔など出すわけがない。もしこの状況で顔を出すものが居るとするならば、百鬼夜行物の怪の類に相違ない。幽霊という文化は古くは天平時代、聖徳太子の怨霊を奉るために法隆寺を建設したところから始まったと言われている。

 それから様々な幽霊話が生まれ、伝承され今も続く一大ジャンルとなったことは喜ばしいことである。しかし、そのような文化に慣れ親しんだことが生み出す弊害として、暗闇に対する恐怖がある。幽霊妖怪を信じる信じないに関わらず、暗闇には何かが潜んでいるかもしれないという想像を生み出してしまうのだ。

「にこっち、どうしたん? 顔色悪いやん」

「何かあったの?」

 しかし恐怖というものは、案外共有することが出来ない。にこがこれほど暗闇を怖がっているというのに、絵里、希両名共に何ら恐ろしいことはないかのように平然としている。

「何でもないにこっ」

 強がりを言い、恐怖を悟られぬよう歩くことしかにこにはできなかった。


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