過去ログ - ダンガンライブ! 希望の学園と絶望のスクールアイドル
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47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/15(金) 08:16:45.11 ID:PIFTFhZM0
 電灯がついていないにも関わらず、視聴覚室内は妙な明るさに包まれている。というのも、大量のDVDプレーヤーが絶えず発光を続けているからである。トイレのように安心感を得られるような光ではなく、ブルーライトの混じった光が空間を照らす様は自分達の身体が深海をたゆたうような幻覚を見せ、一種幻想的な世界へと三人を誘う。

「スピリチュアルな景色やね」

 感じ入ったような希の声に、にこは珍しく同意する。何らスピリチュアルさの無いタイミングでも、しばしばこのオカルト傾倒的口癖を呟く希ではあったが、この蠱惑的な光景に関してはその口癖がこの空間の奇怪さと現実との差異を増幅させ、更なる感慨をもたらすのだ。

「確かに、これは綺麗ね……こんな光景、見ると思わなかったわ」

「そう? 機械が光ってるようにしか見えないけれど……」

 奇妙な美しさに惹かれ、心奪われているにこ達とは違い絵里はどうにもこの情景を理解が出来ないようであった。

 恐らく目が青いからである。目が青ければ、カエルだって青に見えること必然であり、こうして青い幻想を感じることもないのだろう。これだから青目というやつはいかんと、にこは心の中で悪態を吐いた。

 しかし青目の世界が青なれば、黒目の世界は黒ではなかろうか。当然そうはならないので、この悪態は見当外れもいいところなのだが、にこが口に出さないことでそんな訂正を入れる人物もおらず、青目は周りが青にしか見えんという阿呆な認識は今後にこの心に深く刻まれることとなった。


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