12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/10(日) 15:52:38.70 ID:PqSllGERo
ふいに海未が歩みを止めた。
私もつんのめるように止まって、
やっと向こうの信号が赤だったのに気づく。
灼熱の陽射しを浴びて動き出す乗用車のボンネット、
どれも見るからに熱そう。
あの、と口ごもった声がする。
海未が半袖から伸びた二の腕を私につかまれて、
しおれたように目をそらしている。
って、なにしてるのよ私。
ごめん、と引き離した腕への数十センチの距離が遠い。
焼き付ける太陽や首もとに垂れる汗がめまいを起こすから、
あの子がよけいに遠く感じた。
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