過去ログ - 勇者「それでも俺は魔王を倒す」ヒロイン「言うと思った」
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22: ◆x.6zTnwIjo[saga]
2014/08/11(月) 11:16:05.50 ID:ZbuWHB4fO
勇者「本当だ…綺麗だな、星」

ヒロイン「勇者もそう思う?」

勇者「まぁ…別にロマンチストって訳じゃないけどね。星を見て綺麗だって思う程度の感性はあるつもりだよ」

ヒロイン「…今同じものを見てるんだよね、私達」

勇者「そりゃそうだろ、隣で空を眺めてるんだから」

ヒロイン「…私、星空が好き」

勇者「そうか」

ヒロイン「この世界で1番綺麗だもん」

勇者「1番って…大袈裟だな」

ヒロイン「…別に私の勝手でしょ」

勇者「なぁ…話ってのは?」

ヒロイン「……」

ヒロイン「…旅…やめない?」

勇者「…何の心変わりだよ。ヒロインは今まで俺の旅を手伝ってくれてたじゃないか」

ヒロイン「…どうせこうなるってわかってたもん」

勇者「?…ヒロインは一体何者なんだ?まさかとは思うけど…未来から来た、とか?」

ヒロイン「ねぇ…旅、やめないの?」

勇者「…質問に質問で返すなよ」

ヒロイン「ごめん…じゃあいい」

勇者「…旅はやめない。皆が俺達に期待してるんだ…ヒロインのお母さんだってな」

ヒロイン「……」

勇者「確かに…記憶のない俺にとっては、この世界の人達なんて大した価値はないのかもしれない」

勇者「だけど…皆いい人達だ。お守りをくれた妹、俺に憧れていると言ってくれた少年、俺達の無事を祈ってくれた道具屋の娘さん、俺達を希望の光と呼んだ長老…」

勇者「覚えてないだけで、きっと俺は村の皆に愛されて育ったんだと思う。…だったらやるさ。俺達しかいないんだろ?魔王を倒せるのは」

ヒロイン「…わかった」

勇者「それに…魔王が何か、俺の記憶の鍵を握ってる…そんな気がす…」

ヒロイン「わかったってば!!」

勇者「な…何怒ってんだよ?!」

ヒロイン「…ごめん」

ヒロイン「…あのさ、勇者」

勇者「ん?」

ヒロイン「私って…あなたにとって何?」

勇者「何って…俺の名前を教えてくれた子で、一緒に旅をしてる仲間で…」

ヒロイン「私は勇者が好き」

勇者「っ?!え、あ…そ、それは…お、俺だって、その…意識してない訳じゃ…!!さ、最初見た時に可愛いなって思ったし…」

ヒロイン「…そんな言葉、いらないの」

勇者「は、はぁ?!俺の事が好きって言ったのはそっちだろ?」

ヒロイン「そうだよ?私は勇者の事が好き。でも、勇者の返事なんて欲しくない。だって何の意味もないから」

勇者「意味がないって…随分な言われ様だな。…だったら何が欲しいんだ?」

ヒロイン「…キスしてよ」


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