過去ログ - 勇者「それでも俺は魔王を倒す」ヒロイン「言うと思った」
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40: ◆x.6zTnwIjo[saga]
2014/08/11(月) 12:06:28.35 ID:ZbuWHB4fO
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遥か昔…この世界は王と呼ばれる1人の男によって治められ、たくさんの人々が平和に暮らしていた。

…しかし、突如異世界から魔王という禍々しい存在が数多の魔物達を従えて現れた。
魔王は王の住む城を襲い、自らの居城と化し…王はかろうじて逃げ延びはしたものの、世界は瞬く間に混乱に包まれた。

…そんな中、とある辺境の村に暮らす1人の青年が、魔王を倒す決意をした。
青年は村の皆の期待を背負い、戦士という親友と共に旅に出た。
村の人々は、勇敢な彼らの背中を祈るような気持ちで見つめていた。

青年は旅の途中に立ち寄った街で、魔物に拐われかけていた1人の少女を助けた。
青年に恋をしたその少女は、恩返しの意味も含め、旅に付いていく道を選んだ。
少女を仲間に加えた青年達は、力を合わせて旅を続けた。

湖の畔の街で、逃げ延びた王に会った青年達。
王は魔王に全てを奪われ、悲しみに暮れていた。
そんな王と、青年達は魔王を倒す約束を交わした。

青年はいつしか、世界中の人々から『英雄』と呼ばれるようになっていた。
また、この頃には青年と少女は互いに愛し合うようになっていた。

…そしてついに青年達3人は、魔王の元へと辿り着いた。
しかし、青年は少女を庇い瀕死の重傷を負ってしまう。
自らの死を悟った青年は、残り僅かな命と引き換えに、道中で魔術師から学んだ『禁呪』を使用する。
禁呪により少女は、決して傷付く事のない無敵の体を手に入れた。
『戦士と力を合わせ、魔王を倒してくれ』…そう言い残し、青年は愛した少女に未来を託し息を引き取った。

…だが、その後すぐに戦士も殺されてしまい、少女1人では魔王を倒す事は叶わなかった。
当然魔王も少女を殺す事はできなかったが、少女の攻撃だけでは魔王の再生能力を上回る事が不可能だったからだ。

長い年月の中で、魔王達は世界中の人々を殺し回り…ついに地上から人類はその姿を消した。
…ただ1人の少女を除いては。
禁呪により神にも等しき体を手に入れた少女は、同時に永遠の命も手に入れていたのだ。
あらゆる攻撃を受け付けず、体が劣化していく事もない…禁呪の効力は、青年の予想を遥かに超えたものだった。

…しかし、少女にとって幸か不幸か…奇妙な事態が発生した。
魔王によって殺された人々…それらの期待を一身に背負っていた青年。
数えきれない程の無念や恨み…そして悲しみが、なんと青年の魂を現世に呼び戻したのだ。



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