過去ログ - 勇者「それでも俺は魔王を倒す」ヒロイン「言うと思った」
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52: ◆x.6zTnwIjo[saga]
2014/08/11(月) 12:28:21.13 ID:ZbuWHB4fO
ヒロイン「聞こえなかった?私を殺してほしいの」

勇者「な、なんで俺がヒロインをっ?!大体、ヒロインは死なない体なんじゃ…」

ヒロイン「そう、誰も私を殺せはしない…ただ1人、私に禁呪を掛けた勇者以外は」

勇者「……」

ヒロイン「あなたは魔王を倒し、人々の無念を晴らしたわ…きっともうすぐ成仏してしまう。そうなってしまっては遅いの…私を1人で置いて行かないで」

勇者「そんな…俺がヒロインを殺すなんて…」

ヒロイン「約束したじゃない、お願い聞いてくれるって」

勇者「そ、そりゃそうだけどさ…って?!」シュウウウ…

ヒロイン「勇者が消えかけてる…お願い、早くしてっ!!」

勇者「…できねぇよ!!俺だって…俺だってヒロインの事が好きなんだ!」

ヒロイン「だったらさっさと殺してよ!その好きな人を永遠の檻に閉じ込めたいの?!」

勇者「そうじゃない…そうじゃないけど…!!」

ヒロイン「もう疲れたのよ…解放してって言ってるの!!」

勇者「……」

ヒロイン「…そう」ジャキン

勇者「ナ、ナイフ?!何のつもりだ?!」

ヒロイン「…あなたにその気がないなら、私がその気にさせるわ。無抵抗の相手を殺すのは躊躇いがあるでしょ?」シュッ

勇者「お、おいっ!!」バッ

ヒロイン「次は外さない…私は本気よ。それとも何?また私に殺されたい?」

勇者「くっ…」

ヒロイン「…気に入らない目ね。今更善人ぶらないでよ!平気な顔して私をこんな体にしたくせにっ!!」ブンッ

勇者「…平気な訳ないだろ!!最初の俺は、自分の命と引き換えにヒロインに禁呪を掛けたって言ってたよな?!こっちだって命懸けで選択したはずだ!」キンッ

ヒロイン「命懸け?死んでもすぐに生き返る、そんな安い命で偉そうに言わないでよっ!!」ブンッ

勇者「や、安い命だと…?!ふざけるな、誰が好きで何度も何度も生き返るかってんだ!」キンッ

ヒロイン「さぁどうかしら?私と違って、勇者の目に映っていたのは希望に満ちた幻の世界だもんね!そりゃ何回やり直しても楽しいんじゃないっ!!」ブンッ

勇者「それは…ヒロインがずっと何も教えてくれなかったからだろうが!!」キンッ

ヒロイン「ええ、そうよ!!だったら何?!もっと早く教えてあげれば良かった?勇者の見てる世界なんて全部…ぜん、ぶ…」

勇者「ヒロイン?」

ヒロイン「…うぅ、うああぁぁぁっ!!」

勇者「ど、どうしたんだよ?!」

ヒロイン「うあ、う…なんで…なんでそんなに意地悪するの…?こんな事言いたくないのに…大好きな勇者に、本当はこんな事言いたくないのにっ!!」

勇者「ヒロイン…」

ヒロイン「…これだけ煽っても殺してくれないんだね…。ひどいよ…私は…私はただあなたと一緒に楽になりたいだけなのにっ!!」

勇者「……」

ヒロイン「どうすればいいの…?自分でも死ねないんだよ?!何度も試したわ…ナイフで胸を貫こうともした、炎の魔法で自分を炙ったりもした…それでも駄目だった!!」

勇者「……」

ヒロイン「これ以上どうしろって言うの?!崖から飛べばいい?!海に沈めばいい?!それとも…」

勇者「…もうやめてくれ」

ヒロイン「……」

勇者「…やるから」



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