3: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:12:30.35 ID:wl3i5CfS0
言われた通りの服を着て、言われた通りのポーズをとり、言われた通りに笑顔を作る。
憂鬱と言う言葉がびっくりするほど当てはまるつまらない人生…の筈だったあの人が現れるまでは。
4: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:13:25.29 ID:wl3i5CfS0
ちっぽけな地球の隅っこで泣いてた僕はまずマリオネット
ズタボロなコミュニケーション 何事もすぐさま恥を連想
ハリボテと言われ立ち止まり志折れる 夢半ばエンド
5: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:14:19.35 ID:wl3i5CfS0
憂鬱な仕事がやっと終わり控え室に戻ろうと廊下を歩いてると前から1人のスーツを着た男性が歩いて来た。
男の人が近づいて来る、ファンの人かな?
そう思っていた私の思考を彼の発言は斜め、いや直角90°でぶち抜いていった。
6: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:15:04.15 ID:wl3i5CfS0
人形のような毎日に飽き飽きしていた私は少し戸惑ったが渡された名刺を見てこの日々から抜け出すチャンスだと確信した。
シンデレラプロダクション、あの渋谷凛と荒木比奈の居るプロダクション。
華やかだけでは無いのは勿論知っている、けど私はワクワクしている、何が変わるかわからないけど、こんな気持ち初めてかも…
7: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:15:47.41 ID:wl3i5CfS0
それからと言うもの私はがむしゃらに無我夢中でレッスンに明け暮れた。
ビジュアルだけでは駄目、ボーカルもダンスも出来なければ、私はもうモデルなんて着せ替え人形じゃない、アイドルなんだから!
レッスンが終わるとプロデューサーが居た。
8: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:16:33.28 ID:wl3i5CfS0
「よう、頑張ってるな」
今日もスーツだ、暑くないのかな?
「 はい、でももっと頑張らないと」
9: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:17:12.10 ID:wl3i5CfS0
小さな笑いが起こる、楽しい、こんな気持ち何年ぶり?もしかしたら何十年も昔かも。
「しかし、本当どうしたってんだそんなに頑張って」
「早くアイドルって認められたいの、もう只の人形じゃない、私は私って証明する為に、それと」
10: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:17:58.63 ID:wl3i5CfS0
ボクらマリオネット 世は焼き増しの映像
糸燃やす いとも容易く 灰と成ろう
踊るマリオネット 要はまやかしの幻想
11: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:18:40.33 ID:wl3i5CfS0
私と言う人形はプロデューサーによって火を着けられ糸は燃え、人形は灰となった。
そしてその灰から私と言う人が出てきた、私とプロデューサーと皆の力で。
私は今、煌びやかなステージに立っている。
12: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:19:29.31 ID:wl3i5CfS0
だから、だから今日私は、
「この曲は過去の嫌いだった自分とさよならをする為の曲です。」
岡崎泰葉と言う人形と本当のお別れをします。
13: ◆3VbAHAJmoQ[saga]
2014/08/12(火) 23:20:19.01 ID:wl3i5CfS0
ボクらマリオネット 世は焼き増しの映像
糸燃やす いとも容易く 灰と成ろう
踊るマリオネット 要はまやかしの幻想
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