過去ログ - 舞田類「like a little girl」
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12: ◆EyqsYGWDiw[saga]
2014/08/17(日) 01:17:09.37 ID:C2LfeSHG0

「皆さん聞いて下さい!オーディションです、番組オーディションを受けさせてもらえる事になりました!」


プロデューサーが事務所に戻ってしばらく、俺達はお菓子を広げながらミーティングをしていた。
帰って来た時どことなくテンションが高かったのはそう言う事だったのか――これが、アイドルとして初めてのオーディション。
アイドルになる為のオーディションはそれこそいくつもやって来たが、仕事を獲得する為のオーディションはきっとまた別物だろう。
これがアイドルとしての第一歩、隣のミスターはざまは目を輝かせる。ミスターやましたは興味の無いフリをして頭を掻く。
でもその伏せた顔が笑っているのがここからだとよく見えるんだ。俺はどんな顔をしているだろう。そうだな、きっとキラキラとか、そんな感じかも。


「皆さん、頑張りましょうね!」

だって彼女がそんな顔をしているから、嬉しくて。上手く行かない仕事を繋げて彼女がやってくれたんだ。
嬉しくない訳が無かった。アイドルとして始まると言う期待感もあった。

「勿論!プロデューサーちゃんの為にもここでHop Step Jumpしたいよね☆」

アイドルとして仕事がしたい――その一心で言葉が出た。紛れも無く本心で、実に俺らしいと思った。
彼女の前で言葉が出ないとか、深く考えるのは止めだ。きっとその方が上手く行く。


「そうだねぇ、一攫千金狙うにはまずそれくらいこなさないと」

「漸く一歩、だが大事な一歩だ。次に繋げられるよう万全の準備をしよう」

俺の言葉に二人が続く。うん、悪くない。皆が同じ空気を持っている。
それは彼女も同じだ。期待に胸を膨らませ、それに向かおうとしている。彼女だって、プロデューサーだって俺達S.E.Mを作ってくれる大事な一員なのだ。
同時に嬉しかった。彼女が俺達と同じ気持ちで居る事、そして俺達に期待をしている事が。
一見不思議なアイドルだけど、こう言うのもアリだよね。そうやって、証明出来たら嬉しい。




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