97: ◆Oh4IzWcWBQ[saga]
2014/09/21(日) 13:00:42.54 ID:CziaEj8D0
<〜〜〜♪ 〜♪>
P(わずかだが、千早の目が潤んでいた)
P(鼻をすする音も聞こえた)
P『さて、と』
P『そろそろ帰る事にするよ』
P『結構日も沈んだし、明日からまた仕事だしね』
P『大変だけど、頑張るよ』
P『それじゃあ最後に、この言葉だけを、残しておくね』
P『――約束する』
P『四か月前と同じ約束を、もう一度、ここでしよう』
P『俺は必ず、如月千早を世界一の歌手にしてみせる』
P『これはただの戯言でも、理想でもない』
P『彼女には、その素質がある。その意思がある。そしてなにより、その可能性がある』
P『俺は、その可能性を最大限に活かすとここに誓う』
P『もう一度言おう。俺は必ず、如月千早を世界一の歌手にして見せる』
P『だから、もう少し待っててくれ』
P『天国で、僕のお姉ちゃんは凄いんだぞって、そう言える日を』
P(それでも、千早は泣かなかった)
P(VTRでの千早は泣いているけれど、千早は泣かなかった)
P(成長をしているから、強くなっているから)
P(だから、泣かなかった)
P(―――少しだけ、一歩だけ、俺は彼女達から離れてもいいのかもしれない)
P(―――ずっと背負ってきたモノを、少しだけ下ろしてもいいのかも知れない)
P(俺はその光景を見て、静かにそう思った)
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