過去ログ - トール「前と、後ろ。どっちがいい?」フィアンマ「どっち、も」
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◆RxERbt62ozsf
[saga]
2014/08/18(月) 23:55:55.97 ID:I4KJacCn0
列車は大幅に路線を外れて進んでいたため、イギリスからはそう遠くない微妙な地点へときている。
この分なら歩いた方が早い、と体力のあるトールは踏んだ訳で。
「……俺様はこれからどうすれば」
「どうしたいんだよ?」
聞いた途端、フィアンマの顔色が悪くなる。
何らかの病気だろう、とトールは静かに判断して。
「もし嫌じゃねえなら、手伝いの続きをしてくれよ」
「俺様が手伝うことで、『経験値』とやらが減ったりはしないか…?」
「大丈夫だろ。そもそも、莫大な『経験値』でもねえし」
じゃあ行こう、と話を終わらせ、トールは車体の断面からひょいと降りる。
フィアンマはというと、そんなトールの様子を不安げに見つめていた。
何処へ行くのかはわかっているが、行ったことがないのだろうと感じる。
「ちょっとばかし歩こうと考えてるんだが、体力は?」
「あまりない」
「だろうな。そういう見た目してる」
鍛えている、とはお世辞にも言えない細い身体だ。
未だに男か女かもつかめない貧相な肢体に持久力を求める方が酷というもの。
抱えたまま歩くというのも疲れるだろうな、とトールは暫し考え。
「責任はとってやるよ。巻き込んだ程度の責任はさ」
腕を引き、選択肢を与えずに抱きとめる。
マシュマロのような甘い匂いがしたが、意識を向けないようにする。
(―――やっぱ女の子か?)
一人称はともかく。
体重を預けてきたフィアンマの身を抱え、トールは足元を蹴った。
「『車引く山羊、雷神冠す我が下に参らん』」
詠唱し、地面からボコボコと湧き出た霊装に飛び乗る。
一度蹴ると、セグウェイ状から馬車状に変化し、その霊装は猛スピードでロンドンへ向かって進み始めた。
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