過去ログ - トール「前と、後ろ。どっちがいい?」フィアンマ「どっち、も」
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21: ◆RxERbt62ozsf[saga]
2014/08/24(日) 01:47:18.99 ID:ZpKoRmlg0

結局言葉を濁され、会話を打ち切られた。
もう少し仲良くなってから聞くべきだっただろうか、とトールは思う。
自分には居ないからわからないけれど、『大切な誰か』のためであったならばそうそう話せない理由だ。

二人は、建設中の件のビルへと戻ってきた。
周囲に人気は無い。
ただ、不自然に速いスピードでこちらへ向かってくる飛行機があるだけだ。

「で、フィアンマちゃんに頼みたいことがあんだけど」
「?」
「これから飛行機を止めてくる。
 正確には、飛行機の軌道を逸らすことしか出来ねえ。
 しがみついて、んで、飛行機に立ち入って『大元』を叩いた後は飛び降りる予定だ」
「なるほど、なるほど。……ん? 飛び降り?」
「その場しのぎの救済措置さえしちまえば後はイギリス警察側がどうにかするだろ。
 緊急脱出装置を使わせてもらうのも悪いし、飛び降りる。
 頼みたいことってのはあれだよ、着地地点の用意してくれ」
「そんなに責任の重い事はできな」
「出来るさ。…さっき、俺に協力してくれただろ? 色々と」

戸惑っているフィアンマに作戦を説明すると、トールは軽い調子で向かってしまう。
着地地点を用意するといってもどうすればいいのだろう、とフィアンマは周囲を見回した。
クッション類を沢山置いてどうにかなるのだろうか。
彼自身魔術で着地の衝撃を減衰させるとは言っていたが、それにしても。

「そもそも、あんな力任せで乗客は無事でいられるのか」

周囲を巻き込む徹底的な破壊を振りまくトールの戦い方で、一般人が助かるのか。
それを思うと、『場所を区切る』事に特化した自分がついていた方が良いような。
しかし、着地地点の用意を任されているというジレンマ。

「……や。…やっぱり、俺様も行く!!」

前者を選んだ理由は一般人、テロ未実行犯の命。
それから、『トールが居ないと寂しい』という個人的なものだった。


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