過去ログ - 絵里「遠くの親類より近くの他人」
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37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/08/18(月) 08:32:56.85 ID:rARV+jsx0
「大変! 大変なの!」
そこに、耳慣れた脳トロボイスが飛び込んでくる。
随分急いできたのか可愛らしい服はじっとりと汗でにじんでおりところどころ透けている。
スピリチュアル助平魔人がいたら真っ先に餌食になっていただろう姿だ。
「ことりちゃん、絵里ちゃんの用事はもういいの?」
穂乃果が真姫の腕を離れる。
海未は待ってましたと腕を広げる。
穂乃果がことりに駆け寄る。
海未はこの世の終わりのように崩れ落ちる。
「ほらことりちゃん、暑かったでしょ? 冷たくておいしいよ」
「えっ、ありがとう」
「はい、あーん」
「あーん……うん、おいしい♪ って違うのぉ!」
差し出されたフラペチーノを美味しそうにほおばったかと思えば、スプーンを握りしめながらことりが吼える。
何とも忙しいものだ。真姫は猫を撫でながら思う。
「大変なの! 絵里ちゃんが大変なのぉ!」
その場にいる全員の―――彼女ら以外の客や通行人も含めた注目がことりに集まる。
あまり騒ぎすぎると追い出されるのではないか、と真姫は彼女を見ながら考えていた。
「私の仕事……」
真姫の視界の端ではレゾンデートルを打ち砕かれた花陽が海未に折り重なってうなだれていた。
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