過去ログ - 絵里「遠くの親類より近くの他人」
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44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/08/18(月) 09:13:15.63 ID:rARV+jsx0
事態はあっという間に収束して、あっという間にお祭り騒ぎになった。
がらんどうだった絵里の家は普段より多くの“家族”を受け入れて満足そうに膨れている。
しかし、そこにルンバの姿は無かった。
「パパのコネで修理に出したから、三日で戻ってくるって」
流石に修理代は取るみたいだけどね、と続けながら真姫が茶をすする。
お気に入りのペットが飼い主のところに戻ってしまって、少し退屈なようだ。
思えば、少し歪んだ感情だったのだろう。
絵里がルンバを求めたのは、寂しさを埋めるためだった。
人のような温もりを彼に求めて、自分すらも誤魔化して。
彼が戻ってきた後も、もう前のように触れ合うことはないだろう。
勿論彼のことは大事だし、彼が返ってくるまで少し寂しい。
だからこそ、誰かの代わりではなく、彼を彼として受け止める。
それこそが絵里の責任であると、強く感じた。
どうしようもなく寂しいときは、素直に声を上げればいいのだ。
すこし高い勉強代だったが、絵里は満足していた。
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