過去ログ - 希「えりちがウチのことを好き?」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/19(火) 02:18:35.70 ID:2NHq3KGG0
懺悔ねぇ。
にこっちがどこか呆れたような声をしてつぶやいたのが聞こえた。
部屋の時計はそろそろ0時を回ろうとしていた。
希「ほなそろそろ」
にこ『あ、ちょっと待ちなさいよ』
希「どうしたん?」
にこ『絵里もだけど、あんたも相当面倒くさいわよね、希』
希「……褒めてるん?」
にこ『自分で考えなさい』
希「わからへんわー」
にこ『じゃーね。おやすみ』
ぷつり。
唐突に音がして、にこっちの声は無機質な機械音へと変わった。
希「あ、切られてもうた……」
そういえばちゃんと、話を聞いてくれてありがとうとお礼が言えなかった。
こりゃまた明日、やな。
ウチは携帯を枕の上に置くと、窓にもたれかかってそっと膝を抱えた。
――えりちがウチのことを好き。
そんなありえへんこと。起こるわけもない。
だからウチももうそんなの気にしない。明日からはもうずっといつも通り。
それがウチにもえりちにも一番いい選択のように思えた。
さっきまで携帯を持っていた手は、どこかひんやりとしている。
なのにその代わりのように心の中も頭もどこかぼんやりとするほど熱くて、
ウチはベッドに広げていたタロットカードを片付けることも忘れて膝を抱えたまま横に倒れ込んだ。
電気はつけたまま。
でももうこのまま今夜は眠ってしまいたかった。
電気を消して真っ暗になったら、暗いところが苦手などこぞの生徒会長さんの顔が思い浮かんできそうで怖かった。
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