過去ログ - P「不思議な話」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/19(火) 00:58:06.47 ID:BUsk+QUpO
以前、わたくしが体験した話です。

その日、わたくしは街中を散歩しておりました。

しかし、何故か突然、とてもお腹が空いてきたのです。

ですから、どこか食事のできる店に入ろうと思ったのですが、そういう時に限って見つからず。

結局、三十分ほど歩いて、ようやく一軒見つけることができたのです。

店に入ると、客はおらず、ただ店主が一人。

それでも、空腹に耐えられなかったわたくしは、一杯のらぁめんを注文致しました。

しばらくして出てきたのは、いたって普通のらぁめん。

それでも、空腹は最高の調味料と言うように、そのらぁめんは大層おいしゅうございました。

ですが、ひとつ、違和感に気づきました。

減らないのです。

食べても、食べても、減らないのです。

どれほど食べていたのかは定かではありませんが、ゆうに一時間以上は食べていたでしょう。

流石に、わたくしも満腹感を覚え、

「もし、店主殿。申し訳ありませんが、残してもよろしいでしょうか……」

と、言いながら、顔を上げたのです。

すると、店主は、

「お代は結構ですよ」

と言うのです。

わたくしは驚いて、断ろうとするのですが、店主は、

「お代は結構ですよ」

と言って、頑なに代金を受け取ろうとしないのです。

余りに受け取りを拒むので、遂にわたくしは、代金を叩きつけて帰ってしまいました。


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