過去ログ - 【艦これ】春雨Lv1、出撃します
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156: ◆Cb7Sdmjf3Wkl[saga]
2014/12/09(火) 20:27:31.84 ID:8/K3Yuoh0
提督室。
ただし鎮守府庁舎内の執務室とは違って、鎮守府庁舎傍に建てられた離れ風の提督の私的空間だ。
右を見れば海、左を見れば山という立地に用意された和風建築の引き戸を提督が開ける。
「おお……、普通ですね」
目に入ってきた空間に対して、春雨は率直な感想を漏らした。外観に反して中身は洋風、玄関から
短い廊下を経た先のフローリングの部屋には絨毯が敷かれているが、他にこれといって目を引く
物は見当たらない。暖炉や燭台なんかのインテリアがあったり、鹿の剥製や甲冑のような置き物が
あったりすることもない、普通の部屋だ。
プロポーズされた日の翌日。新システムでの提督と春雨のケッコンが知らされ、オフの艦娘らの
ささやかな祝福を受けながら指輪を受け取った以外は、手荒い祝福をちょくちょく受けるほかは
特に変わったこともない日常だった。
……と思っていたのだが、最後にこれだ。
初日くらいは新婚気分味わってこいといらん気を回されて庁舎を追い出されてここにやってきた
のが、まだ深夜と呼ぶには随分と早い時間帯だ。ここからでは見えないが艦娘寮にはまだ灯りが
ともっていて、春雨と提督の話題で盛り上がっているかもしれない。
「新婚、か……」
思わず顔が緩みそうになるのを抑えながら、春雨は部屋へ上がる。先に上がった提督が脱いだ制服を
ハンガーにかけるのを眺めながら、春雨は考える。
まだまだ夜は長く、提督と話したい事は色々ある。いつ頃から自分をそんな風に見ていたのかとか、
自分のどんなところを好きになったかとか。……考えただけで顔が赤くなる。
でも。
「司令官さん」
自分と提督の間柄なら、こうだろう。
提督のもとへ歩み寄り、精一杯背伸びして振り向いた提督と唇を重ねる。
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