過去ログ - ちっちゃな魔女が、勇者を倒しに行くお話
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73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/24(日) 16:10:12.14 ID:0Vn+lgBg0
けたたましい音をたて、放たれる無数の鉛。

魔女「んんーーー!」じたばた

魔女は、目も口も塞がれ、ただ、そのけたたましい音だけを聞かされた。

大男「ん?男がいねぇ!!」

と、大男は気づいた。

大男「何をしやがった……。並の魔法じゃあ、こんな芸当はできねえぞ」

自分の背後にいる存在を。

旅人「話を聞いてくれ。争うつもりはない」

大男「信用できるか!」

旅人「信用してもらわなくていい。俺達はこのまま、この町を出てていく」

大男「なに?」

旅人「だから見逃してほしい。そう頼んでいる」

大男の背中に、ちくりと痛みが走った。

大男「…………わかった」

大男はそう言って、銃器を下ろす。

大男「皆も武器を下げてくれ!」

ざわめく大人達。

大男「そしてその子も、解放してやってくれ」

男の手を抜け、旅人の元へと走る魔女。

魔女「良かったー!」ぎゅう!

旅人「感謝する」

大男「礼はいい。とっとと消えろ」

旅人は魔女を抱き抱え、歩き出す。

旅人「…………」

魔女「…………」ぎゅ

二人を町の人々は、不穏な目で見つめる。

魔女「あのおじさん、人形を抱いてますよ」ひそ

旅人「目を閉じていろ」

魔女「どうして?」

旅人「…………」ぎゅ

魔女「…………」

二人は、静かに町を後にした。


と、一旦ここまで。


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