30: ◆oZf06d53Imn3[saga]
2014/08/25(月) 00:47:09.57 ID:DH9kgEYHo
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気がついたらベッドの上にいました。
えっと、さっきまで屋上で練習してたはず……。
横に目をやると凛ちゃんたちがいました。
「かよちん!」
「もう、ニコニーに心配させるなんて!」
「あなた、屋上で急に倒れちゃったのよ」
「そう……なんだ」
真姫ちゃんから私が倒れた時のことを聞きました。
海未ちゃんが、私を介抱して最終的にここまで運んできたことも……。
どうやら私は軽度の熱中症と貧血ということらしいです。
「お昼、珍しく残してたでしょ。ちゃんと食べないからこうなっちゃうのよ」
と言いながら、真姫ちゃんの顔は優しい物でした。
「大丈夫ですか、花陽」
海未ちゃんの、透き通る声が私の意識に入り込んできました。
「ひゅあっ」
「花陽?」
「ひゃっ、ひゃい。らっ、らら大丈夫です」
「そうですか。本当に良かった。急に倒れたので本当に心配しましたよ」
やっぱり、練習の時とは違う、柔らかい笑顔。
こっちこそ、どういう顔をして海未ちゃんとお話すればいいのか、全然わからない。
「あっ、あの……えっと、いろいろ、ありがとう。海未ちゃん」
「ええ。構いませんよ。花陽が大事にならなくてよかったです」
ああ……もう。こまったよ……。
花陽、また、倒れちゃいそうです。
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