39: ◆oZf06d53Imn3[saga]
2014/08/27(水) 21:01:46.46 ID:JmeI8MIuo
くっ、と、隣に座っていた海未ちゃんが私の方に体を捻ったと思ったら。
私の頭の上に手が。
海未ちゃんのてのひらが、私の頭の上に置かれていました。
「良いのですよ花陽。それが、きっと花陽の良さなんです」
私の髪の間を海未ちゃんの細い指が、するすると動く。
私の髪が撫でられていく感覚。
「周りが見えなくなるのが気になるのなら、少しずつ直していけば良いんです」
頭が、いっぱいです。海未ちゃんの腕はゆっくりと反復の運動をしていて背筋がぞわぞわする。
「私は、アイドルのことやお米のことをまっすぐ好きになっている花陽が、とても可愛いと思いますよ」
「な、なんて。私は何を言っているんでしょうか。あはは」
海未ちゃんの腕が私の頭から離れて行きました。海未ちゃんの瞳は少し空を泳いでいるようでした。
私のドキドキが髪の毛から伝わってしまったんでしょうか、なんだか海未ちゃんまで顔を赤らめているような。
と、言うよりも、今海未ちゃんの口からか、かか……かわ
かかかか、かか。
かかかかっか、かわ。か。
かわわわわわ………………かわ、……いい……って
「きゅぅぅ」
おにぎり型の雲が見えた気がしました。美味しそうだなぁ。
そこで私の意識は途切れたのでした。
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