52: ◆oZf06d53Imn3[saga]
2014/08/28(木) 22:31:43.94 ID:hvTMYTX0o
もしかすると海未ちゃんが待っているような、そんな気がしたので中庭に来ました。
案の定というか、想像はしていたけど、誰もいません。
空は暗い灰色。
中庭の水はけはあまり良くないようで地面は水浸しになっていました。
木陰のベンチも当然無人で、背もたれがばしゃばしゃ雨に打たれ続けて今にも壊れそうな寂しさを感じます。
耳に雨の音が響いてくる。
海未ちゃんはとっても几帳面で、約束は必ず守るタイプです。
もしかしたらここに来てるんじゃないかなって、思ったけど……
「海未ちゃん……」
今まで、花陽は自分の想いだけで手一杯で、海未ちゃんの気持ちをあんまり考えたことが無かったな……。
普段なら賑やかなこの時間帯も、雨の音が全て飲み込んでしまったかのように静かで、自分が世界でたったひとりになっちゃったみたいです。
私は踵を返して、教室へと向かいました。
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