過去ログ - 花陽「こうなるまでのお話」
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60: ◆oZf06d53Imn3[saga]
2014/08/29(金) 02:00:59.05 ID:dxfoKUYro

「えっ……」


「花陽、ほら、起きてください」

顔をあげると、海未ちゃんが立っていた。

その手が私の方に伸びていた。


「なん……で」

「花陽は馬鹿です」

「フェエッ」

「大馬鹿者です。なぜこんな雨の中、飛び出していくんですか」

「う……」

「ほら、早く手をとって」

海未ちゃんの表情は、よく見えません。雨のせいです。

海未ちゃんの手は雨の中でも暖かく、とても力強く感じました。

「怪我はありませんか、すごい声で転んでいましたが」

「ところどころ擦りむいちゃったけど、大きなのはないよ。」

……っていうか聞いてたんだね。恥ずかしい

「花陽」

と、少し大きな声で、海未ちゃんは私の名前を呼びました。




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