過去ログ - 叢雲「落ち着きが無いわね。大丈夫?」グラハム「私は我慢弱い」
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◆WHzNz9zb1A
[sage]
2015/04/01(水) 05:39:21.86 ID:NMh09KcAO
グラハム達の目の前に広がる光景。
爆発で半分程度が吹き飛ばされた艦娘寮。
煤けた壁と割れた窓ガラスが蔦と雑草の侵略を受けた工廠。
打ちつける波に削られたコンクリートの岸壁に、すっかり錆び付いたビット。
倉庫と思われる建造物の名残は、そのことごとくが壁の輪郭のみを残して倒壊して朽ちていた。
鎮守府の中でも最初期に造られ、反海軍及び反艦娘組織の武力行使によって破壊され放棄されていた、鎮守府とは名ばかりの残骸。
此処が、グラハム・エーカー新米少佐と駆逐艦・叢雲に与えられた神地であった。
叢雲「……どうやら、お偉い方はあんたを本気で飼い殺しにするつもりみたいね」
グラハム「私はさながら実験動物か。モルモットに与えるにしても、もう少し上等な檻は選べたと思うのだがな」
叢雲「で? あんたはどうなのよ、グラハム」
グラハム「どう、とは?」
叢雲「栄えある私達の鎮守府を見た感想、司令官様はどのように感じ入ったのかしら?」
グラハム「……そうだな、敢えて言わずとも一言で十分だ」
叢雲「どうぞ」
グラハム「――上等!!」
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