過去ログ - 叢雲「落ち着きが無いわね。大丈夫?」グラハム「私は我慢弱い」
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193: ◆WHzNz9zb1A[sage]
2015/05/05(火) 01:40:24.56 ID:wKWZysDAO
 グラハムの眼差しは、電探カバー艤装を楽しげに揺らす叢雲から、素朴で可憐なウェイトレス……給糧艦・伊良湖へと移った。
 このカフェのみならず、呉本部鎮守府内部にある飲食店の大半は間宮か伊良湖という特別な艦娘を起用している。
 戦闘能力が皆無という点はあれど、彼女たちの存在はとても重要なのだと資料には強調されて書かれていた。
 グラハムはまだその意味を原理的には理解していない。
 故に、見えるもの全てが新しく見えていた。


グラハム「…………」

叢雲「ん〜♪……どうしたの? ジロジロ見ちゃって」

グラハム「給糧艦とやらとはファーストコンタクトだ、意識せずとも視線を奪われる」

叢雲「ふーん、あんたああいう子が好みなの?」

グラハム「ほう、驚いたな。君からそのような浮いた話を持ちかけられるとは」

叢雲「ばっ……違うわよ! よく見なさい!!」

グラハム「む」


 叢雲に指摘を受けたグラハムは、此処でようやく気付く。
 彼の熱い視線で嘗め回すように見つめられた伊良湖が、恥ずかしげに盆を盾にし奥に引っ込んで行く様に。


グラハム「……もしや、やらかしたか」

叢雲「もしかしなくとも、よ。あんた、眼力だけは凄いんだから気をつけなさい……んふ〜」


 ばつが悪そうにコーヒーを含む。
 傍らのクリームソーダは早くもアイスを半分ほど掘削され、叢雲の唇へ吸い込まれている。

 まだ一回、大淀の監修の下最低限の量を片付けたに過ぎない以上、休息は必要だ。
 初めて見る叢雲の弛んだ表情。
 自然と頬が上がるのを感じた。


グラハム「……さて」

グラハム「そろそろ出て来ても構わんよ、我々は休憩中だ」

グラハム「今ならケンペイも遠い。邪魔は入らんと思うが?」

叢雲「むぐっ……?!」


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