過去ログ - 叢雲「落ち着きが無いわね。大丈夫?」グラハム「私は我慢弱い」
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31: ◆WHzNz9zb1A
2014/08/24(日) 11:32:52.64 ID:pdM52p6AO
 穏やかに話が進んでいくにつれ、固くなった肩が下りていくのを感じた。
 私としても憲兵に逮捕されるような謂われは無いので、下手に警戒するのは無礼だとも思うようになった。
 隣の担当官ときたら、早くもあきつ丸と憲兵、毛色の違う二人にデレ始めているくらいだ。

担当官「そう言えば……あきつ丸=サンは、誰かと【縁(えにし)】を結んでいるのですか?」

あきつ丸「はい、元々は提督殿と結んでおりましたが、今はこちらの中尉殿と結んでいるであります」

憲兵改め憲兵中尉「海に出ることがまず無いので陸の仕事ばかりですが、彼女は実際よく働いている」

あきつ丸「自分などまだまだであります」

担当官「そうですか……やっぱり提督以外にも認められるのですね」

憲兵中尉「……そうか、叢雲=サンはまだ…………」

憲兵中尉「…………」

叢雲「……? 何か」

憲兵中尉「いえ、何も。人生はサイオー・ホース、きっと叢雲=サンにも良い縁(えにし)が巡ることでしょう。備えよう」

叢雲「願わくば、私に相応しい提督であることを」

担当官「はは……すみません。叢雲ですから、彼女も」

憲兵中尉「……では、失礼致します。行くぞ、あきつ丸=サン」

あきつ丸「了解であります」

 二、三の雑談の後、用事を終えた二人は直ぐに引き上げていった。
 だが、彼女の目線が何処か私を量るように見つめていたのが、不気味だった。

 結局、その日はその場で解散となり、私は二時間待ちぼうけを食らいタダでスシを貰うだけの一日となった。
 提督との縁が無ければ、私達は海に出ることが出来ない。
 艦でありながら、いや艦娘でありながら陸にいるしかないという今の状態が、少しずつ耐え難くなりつつあるように感じられた。


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