過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part11
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◆R/5y8AboOk
[saga]
2015/02/25(水) 19:35:24.32 ID:trCOmHiz0
それに───。
慎重な足取りを崩さず、クレーターへ歩み寄ると、そこに飛散する鉄片に注目し、──これは人工物だ、とあたりを付ける。
武器を扱う人間。と言うだけならば、ごまんと居る。
───尤も、この市街地で扱う胆力という前提があれば、だが。
この鉄片から特定できる事もあるだろうか──。
そこまで考えていると、背後から飛んだ「おい、管理局の」との声が彼女を射止める。
「何か珍しい事でもあるか」
「さあな、専門家じゃあない」
取り付く島無く言いつけると、乙は聞こえぬように舌を打ち、拳を握った。
と、「…なあおい、どうするんだ?」と女が声を続けたのは、その憤り様をあまり長く見つめる物ではないと思ったが故でもある。
その声にはっとして応じると、乙はそれでも震えの収まり切らぬ声で言った。
「…一度撤収する」
「それはいい…あの女だ、捜索隊でも出させるのか?」
「その指示も含めて、だ…わかってくれるな」
『…通話越しだと何が起こっているのか判らんな』
「取り敢えずベッドを一つ開けておけ」
うんざりした声の主にそれだけを吐き付け、乙は今度こそ通話を切り、ポシェットに端末を投げ込んだ。
ならば、こちらもそれに続くべきだろう。思い、そこで女は能力の副作用からくる頭痛を思い出し、汗を拭く。
戦艦の破片の落下阻止のために酷使したツケが、これだ。
「ベッド、もう一つ開けてくれたら親切だったな」
冗談めかして言うと、乙の背中は「帰ればあるだろう、そのくらい」とだけを語り、甲の肩を支えてグラウンドの方へ足を進めた。
自分も自分の足で帰るか。と、己を可愛がった女が小走りでヤイバーズを追い、肩を並べた。
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