過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part11
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931: ◆6osdZ663So[sage saga]
2015/04/03(金) 15:31:07.51 ID:2ymeu+Jqo


「ま、こんな意味無さげな監視任務をオレがやる必要あるのかーって思うけどね」


コンパクトミラーに映る監視対象が、投影されている”カーブミラーから見える景色”の範囲から外れると、

自動的に鏡に映る景色は切り替わり、別の鏡から見える景色を映し出した。

どうやら、次に映し出されたのは”駐車車両のサイドミラーが映す景色”であるらしい。

再び監視対象の姿が、コンパクトミラーの中にすっかりと納まる。

彼が一度追尾対象に決定した物は、世界中の彼の視野から逃れることはできない。


切り替わり続ける景色の中、彼はあらゆる角度から対象を観察する。

丸いぶよぶよとした球体から何十本と言う手足が生えたようなカースに、やはり変わった動きはない。


ぷるぷると震えながら人気のない方向に影はゆっくりと蠢くばかり。

たまに人と遭遇しそうになっても、その度にゴキブリのように急加速して(正直きしょい)

路地の影の死角に逃げ込むので、ここまで誰かに見つかって騒ぎになるようなことはなかった。


「出会った相手がヒーローならともかく、パンピーからまで逃げるこたねえだろ……カースのくせに」

「コイツには『怠惰』が色濃く混じってると予想するね、オレは」

財閥の鋳造した新型カースは、複数の属性を持っていると聞く。

いま彼が監視している一体は、『怠惰』のカースが混じっているために面倒事を避けるのだと考えた。


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