4: ◆NyNLWd8vjRd3[saga sage]
2014/08/22(金) 11:51:46.75 ID:IcRISR9oO
 提督と艦娘3 
  
 夜 司令室 
  
 コンコン 
  
 五月雨「失礼します…うわ、本当に若いんですね」 
  
 提督「最後はお前か五月雨」 
  
 五月雨「はい。提督の一番若い時期を知ってるからって最後になっちゃいました」 
  
 提督「40年も前の話だ…お前は姿形は変わらないが俺は老いていった」 
  
 五月雨「で、でも若返ったじゃないですか」 
  
 提督「あのな…今更20そこらに戻って何をすればいいか解らん」 
  
 五月雨「…遊びましょうよ」 
  
 提督「はっ?」 
  
 五月雨「思い出を作りましょ。闘いの日々は殆ど終わったんですから…」 
  
 提督「……やはり辛かったか?」 
  
 五月雨「…少しだけ。一番辛かったのは貴方が老いていく事だった」 
  
 提督「…」 
  
 五月雨「周りの人間が戦死して…私達の危険を減らす為に努力してくれた事も全部知っています。それと同時に眼が死んでいった」 
  
 五月雨「私達がそれに気がついたのは貴方が引退の話をした時だった。悲しかった…苦しかった。全部押し付けてなんて思わなかった」 
  
 提督「それはお前達の…」 
  
 五月雨「言わないでください。貴方は私達を責めない。だから私達は貴方にいつまでも触れられない」 
  
 五月雨「時間はでも待ってくれなかった。貴方がもうすぐ死ぬと聞いて私達は泣く事しかできなかった。貴方はその事実を受け入れ、抗わず、弱音すら吐かない。貴方は提督のまま。私達には貴方がとても近いのにとても遠い」 
  
 提督「…」 
  
 五月雨「本当なら今日死ぬ事だって知ってました。妖精さんが最後まで私の所にきました」 
  
 五月雨「皆、今日何してたと思いますか?祈ってたんですよ。泣きながら貴方が生きてくれる事を」 
  
 五月雨「だから提督、私達にもう一度だけチャンスを下さい。貴方が若返ったのならもう一度だけ私達をソバにおいて下さい」 
  
 五月雨「次こそは負担になんかなりませんから」 
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