過去ログ - 【Fate】君達が紡ぐやる夫の物語【安価とコンマで聖杯戦争】 -SS速報VIP

過去ログ - 【Fate】君達が紡ぐやる夫の物語【安価とコンマで聖杯戦争】

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853:1 ◆JwraddSSjo[saga]
2014/08/26(火) 02:25:25.05 ID:Ae+SA1uyo

式「―――お前は肉体の死」

式「私はもう一人の私の死」

式「何処まで行っても俺達は似たもの同士。それでお前のその姿」

式「運命を定める神様ってのが本当に居るのなら、俺は恨むよ」

掛けられた眼鏡を私から静かに取り上げると、ケースにしまいこんで着物の懐にしまう式。

私は彼女の言ったもう一人の私の死というのが理解できなかった。

されど心の底にまで響いたのは「何処まで行っても俺達は似たもの同士」という言葉。

理屈も何もないが、どういう理由か私はそれを自然と受け入れていた。

決められた定めによる出会い、死合い、想い。

私にはそれにはどうしようもない『運命』を感じていたし、恨む筋合いなど何処にもなかった。

この何処までも不思議な運命があればこその彼女と私なのだろうから―――。

貴方「―――ならば私は感謝をしよう。そう定めたであろう運命に」

貴方「何処か淋しげな君に…。いや淋しそうな式に出会えたのだからな」

貴方「似たもの同士結構。傷の舐め合いもまたよしだ」

貴方「それで満たせるものもあるのならばな」

口元に手を当てて出来る限り優しい笑みを浮かべて彼女に語りかけた。

すると彼女はむすっとした表情で、布団の中に隠れてしまった。

――――変な所も似てるのはなんなんだよ

布団に潜る際の呟きは私の耳には届かなかった。

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