過去ログ - 【Fate】君達が紡ぐやる夫の物語【安価とコンマで聖杯戦争】 -SS速報VIP

過去ログ - 【Fate】君達が紡ぐやる夫の物語【安価とコンマで聖杯戦争】

↓ 1- 覧 板 20

984:1 ◆JwraddSSjo[saga]
2014/08/27(水) 18:10:50.48 ID:0NdPm4jro

そうして式と貴方は消えかけてるアサシンの背中を優しく押す。

何かと思って振り返れば優しく微笑み合う二人の姿。

貴方「行きなよ」

式「俺の用事は済んだ。後はお前のその『オカアサン』ってのに言いたいこといっぱい言ってやれ」

アサシン「うん！」

今までに見せたこともない輝かしい笑顔を見せて、今度こそアサシンは桜の元に近寄れた。

桜「…ジャックちゃん？」

アサシン「オカアサン、何処か痛いの？苦しいの？辛そうな表情してるよ？」

元気のない桜の身を案じてあたふたするアサシンに遂に私の涙腺は完全に決壊した。

霧へと還って行く霧の暗殺者を力強く抱きしめて、私は今までに胸に溜まってきたものを叫んだ。

アサシン「…オカアサン？」

桜「私は痛かったの！ずっと苦しかったの！でも先輩が居てくれればそれで良かったの…！」

桜「なのに先輩は死んじゃってた…！痛くて辛くて訳が分からなかった…！」

取り返しの付かない生命を嘆いて、ひたすら絶叫した。

アサシンはそれにどうしたら良いか分からずに、「大丈夫なの？」、「痛いの辛いの？」、「わたしたち縫ったり切ったりするの得意だよ、手伝えないの？」と、返すことしか出来なかった。

桜「そしたらお爺様が、私に手を差し伸べて…！それが悪いことだと分かってたけど、どうしようもなくて…！」

桜「―――それで私は沢山の人を殺しちゃったの、ジャックちゃん…！」

その告白は誰にもしたことがないもの。言おうにも言えずに、今の今まで溜め込んできたもの。

それを私のために嘆いてくれた小さな子供に吐露した。

暫くの時間が経って返って来た言葉は

アサシン「オカアサンは悪くないよ…？だってそうさせたお爺ちゃんが悪いんだもん」

アサシン「例えほかのみんながオカアサンを悪いって言ってもわたしたちは、オカアサンを認めるよ？」

アサシン「オカアサンのためならそれ以上の人を殺せるよ？」

――――だから泣かないで、オカアサン…

その言葉を機に霧に帰っていった胎児達の怨念。されど怨念は確かに少女の支えになって消えることが出来たのだ。

桜「…ジャックちゃん！ジャックちゃん…！！！」

最後に遺された言葉の暖かさから尚も泣き続ける桜。その場に居る彼達はただそれをじっと見守っていた。

彼女が彼女自身から解放される日が直ぐ来ますようにと願って…。

【アサシン消滅】

<<前のレス[*]｜次のレス[#]>>

1002Res/892.12 KB

↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。

VIPサービス増築中！
携帯うpろだ|隙間うpろだ