54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 19:05:10.00 ID:ZhA2i8PA0
「……なんてね」
彼女は口元を手で押さえる。
「焦った?」
「は?」
「いくら私でも、さすがにそこまではしないもん。それに、柏木先生はただの憧れだから、安心してね」
何に対して安心すればいいのか。
「はー……やっとみどりちゃんとまともに話せたよ」
ひな子は大きく息を吐いた。
「メールしたはいいんだけど、来てくれるか分からなかったし、何話していいかもわかんなかったんだよね。しょうがないから、ブラックジョークをかましてみたんだけど」
「ひどいね」
「思ってた通り、反応が薄い」
「それは仕方がないよ」
「教室でのみどりちゃんは、もっと酷い。まるで手負いの虎みたいな空気だもんね」
「手負いの虎……」
その表現はどうかと思う。
「クラスメイトは近づきたくても近づけないんだから」
「近づきたい人なんて、いないと思う」
「いるもん」
「?」
「私がいるもん。みどりちゃんが思っているよりももっと、私はみどりちゃんが大切なんだから!」
「ありがとう、私もひな子のこと大事な存在だと思ってる」
そんなに風に思っているなんて知らなかった。
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