57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/03(水) 19:58:13.61 ID:ZhA2i8PA0
 知ってたら――知ってたら何だと言うんだろう。 
  
 「みどりちゃんが私に何にも言ってくれないから、何も聞かなかったけど……みどりちゃんが悲しいのは嫌だよ」 
  
 「悲しいわけじゃない。ただ、私も心の整理ができてないだけで、落ち着かないだけ。だから、暫く私のことは放っておいて」 
  
 「そんなこと……」 
  
 と、手を叩く音。私は振り返る。 
  
 「はーい」 
  
 舞だった。 
  
 「舞ちゃん……?」 
  
 「舞、何?」 
  
 「ひな子ちゃん、みどりちゃんちょっと借りていっていいかな?」 
  
 「ごめんね、今みどりちゃんと大切な話をしてるの。ちょっと、待ってもらえるかな?」 
  
 「いや、いいよ。話すことないから」 
  
 「みどりちゃんッ?」 
  
 「まあ、みどりちゃん酷いねえ。いいんだよー、私はちょっと待つくらいさー」 
  
 ひな子に背を向けて、私は舞と歩き出す。 
 隣を歩く舞の表情は、あまりにも楽しそうだった。 
  
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