20:オータ ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2014/08/25(月) 23:17:11.59 ID:HDd5UF4lO
五代目は、強い瞳でこちらを見返した。
「なんのことだ」
「今回の任務、なぜ私を呼び戻したのか分かりました」
俺も五代目も、目をそらさない。
「わざと逃がしたのか」
「いいえ。隙をつかれて毒にやられてしまいました」
「隙をつかれて、ね。
相手はそこまでの手練れだったのかい?」
五代目の声が冷たい響きを帯びる。
「アイツに聞かされた話の内容が、私にとっては衝撃的なものだったのです」
「衝撃的?」
「ええ。ですが、そんなことよりも、はっきり言わせてもらいます」
俺は大きく息を吐き出し、綱手様の鋭い瞳を見返した。
「私は、アイツの執筆に手助けをしたりはしていません。
木の葉の機密を漏らすようなことは、一切していませんよ」
「それを今信じろと?」
「どうせ信じて頂けないのなら、こんなやり方ではなく、
はっきり態度に示していただいた方がマシです」
そう、俺は久しぶりに怒っていた。
なにがこんなに俺をイラつかせるのか分からない。
寝不足だからだろうか。
ただ、俺はイラついていた。
「……悪かった」
「なにがですか」
「お前を試すようなことをして、すまなかった」
五代目は目線をそらし、目を伏せた。
86Res/84.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。