5:オータ ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2014/08/25(月) 22:21:52.44 ID:HDd5UF4lO
驚いたのは、それから数十分後。
依頼人と顔を合わせた時だった。
依頼人の呼吸が止まる音が、俺には聞こえた。
「はじめまして。
任務を請け負います、木の葉のはたけカカシです」
はじめまして、という挨拶に安心したのか。
キョガクの顔のひきつれがとれた。
「右から、うずまきナルト。
春野サクラ。
うちはサスケです。
よろしくお願いします」
ナルトが元気いっぱいに挨拶し、サクラも後に続いた。
サスケはわずらわしそうに、任務についてたずねる。
「それで、俺達は何をすればいい」
「畑を耕して下さい」
サスケに答える姿は、もう緊張が解けたようだった。
クワを手渡し、キョガクは去っていく。
俺の心の内も知らないで、任務は始まった。
「なぁ、カカシ先生。
土遁で一気になんとかなんねぇの?」
「……ん?じゃあ、使ってみるか」
俺は煙玉で一度姿を隠し、地中からナルトの足を引きずり込んだ。
「なにすんだってばよ!」
「土遁、心中斬首の術」
「土遁ならなんでもいいってわけじゃねーぞ!」
首だけで騒ぐナルトの髪を、なんとなく輪ゴムで縛ってみる。
出来上がったちょんまげヘアを見て、サクラは腹を抱えて笑った。
サスケは口をへの字にして俺を見た。
こんな下らないことで笑える俺は、幸せなんだろうとぼんやり思った。
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