58:オータ ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2014/08/26(火) 00:32:50.92 ID:57lCD6A/O
「霧に何を言われたんですか?」
聞きたくもない答えを、俺はたずねた。
沈黙が続き、三代目はやっと口を開いた。
「リンの……のはらリンの遺体を渡せと言われた」
呼吸が止まった。
「……霧隠れは、麻薬汚染が深刻なのは耳にしたことがあるだろう。
ガトーカンパニーと水の大名が手を組んでいるからなのじゃ。
本当のところは、カシラを潰されたガトーの手下が大名を煽り、霧に圧力をかけたらしい。
霧が木の葉に何らかの責任をとらせるようにな」
「でも、渡すのがリンである必要はないのでは……」
俺が責任をとればいいのではないか、という言葉を三代目は否定した。
「リンは三尾の人柱力だ。
三尾の実験の経過を知りたい。
木の葉への要求はそれだけだと霧は言っている」
「ですが、明らかにこの要求は理不尽では……」
「ワシも他の策を探したのじゃ。
しかし、霧は頑として他の案を受け入れなかった。
大名に言われたのか、まるで、大事なものを取り返そうとしているようだった……」
「……三代目はお受けになったのですね」
すまない、と俺に繰り返すだけだった。
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