8:オータ ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2014/08/25(月) 22:26:17.42 ID:HDd5UF4lO
三日目の朝、遅刻してこない俺をナルトは不審げに見た。
「一体どうしちゃったんですか」
サクラやサスケまで、怪しむような目で俺を見る。
少しがっかりしながら、気にするなとだけ告げた。
遅刻しなかったのには、一応理由がある。
ほぼ日課になっている慰霊碑通いが、今日はなんとなく気分が進まなかった。
ただそれだけのことなのだが、ナルト達はまだこちらを見ていた。
少し面倒くさくなった俺は、先頭を歩くことにした。
ポーチから小説を取りだしページをめくる。
ナルト達も別の話題に移ったらしかった。
「ねぇ、あのウワサ知ってる?」
サクラがもったいつけた言い方で、二人に話しかけているようだ。
「あのウワサって、なんだってばよ」
「えー、アンタ知らないの?
サスケ君は知ってるわよね?」
「いいからさっさと言え」
俺は小説を読みながら、会話に耳を傾けた。
「あのね。
どこか名前も知らないような里が、木の葉と手を組んで子供をさらってたんだって」
「ホントかよ」
「多分ね。
私は戦争中のことだって聞いたけど。
その里にさらわれた人が、最近本を出したらしいのよ」
「ふん、くだらねーな」
サスケの反応があまり良くなかったためか、サクラは俺にまで話をふってきた。
「カカシ先生はどう思います?」
「どう思うって言われてもね」
濁して終わりにするか迷ったが、話すことにした。
「ま、一応事実だよ」
「えっ!」
聞いてきた本人が一番大きな声をあげた。
86Res/84.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。