過去ログ - 玄「お母さんの」宥「リドルストーリー」
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28: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/26(火) 23:59:58.52 ID:aH7Hxcpfo

「ほい」

 ミチコが私の鞄を差し出す。

「あ、待って、手ぇ汚れたから洗ってくる」

「おう」

 手を洗い、鞄を受け取り、職員室で報告を済ませる。

 そして私たちは玄関に向かった。

 靴を履き、玄関を出たところで、私の携帯が鳴った。

「あ」

 ディスプレイに表示された番号を見て、声が漏れた。

「ん? もしかしてキヨシくん?」

「うん……ちょっと、ごめん」

 ミチコに断り、電話に出る。

 キヨシくんの用件は、これから暇なら会わないか、というものだった。

 電話を切り、ミチコにキヨシくんの用件を告げる。

「そりゃ仕方ないよ、こっちのことは気にすんな」

「ごめんね……」

 ミチコとは、帰りに買い物に行く約束をしていた。

 しかし、キヨシくんとは最近顔を合わせておらず、誘いを断りづらかった。

「いいって。買い物くらいいつでも行けるし」

「ほんとごめんね……」

「いいから、早く行ってやんな。久しぶりなんだろ?」

「うん……」

「それじゃあ、また明日」

 そうしてミチコは去っていった。

 なんとなく、その背を見送る。

 少し迷って、私は想い人のところに向かった。


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