過去ログ - 玄「お母さんの」宥「リドルストーリー」
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32: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/27(水) 00:03:28.50 ID:JKYWmZW+o

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 哀切   松実露子


 放課後。

 その日、私とミチコは教室に居残り、二人で机を合わせ勉強していた。

 数学の授業でわからないところがあるからと、ミチコに頼まれて開いた勉強会だった。

 ミチコに問題の解き方を教え一段落したところで、簡単な勉強会はすぐにお開きになった。

 そのまま二人でお喋りをしていると、担任が教室を閉めにやって来た。

「ありゃ、もうそんな時間か」

「ほんとだ」

 照明を点していなかった教室は、いつの間にか薄暗くなっていた。

 急いで帰り支度をして、教室を出る。

「悪いな、遅くなっちゃって」

 玄関を出て目線を空に向けなながら、ミチコが謝る。

「いいよ。私も暗くなってるの気づいてなかったし」

 ミチコと話しているのが楽しくて、時間の経過を忘れてしまっていた。




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