過去ログ - 玄「お母さんの」宥「リドルストーリー」
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38: ◆CVF0ZO0wUo[saga]
2014/08/27(水) 00:08:41.10 ID:JKYWmZW+o

灼「それに、形式として掌編を選んだのは、露子さんが長編短編を書けるほど小説に習熟していなかったからなんじゃないかな。書き慣れていないのなら、作者の主観は余計に多く作品に盛り込まれると思う。仮に意図していなくても、私小説じみたものが書きあがるんじゃないかな」

玄「そういうもの?」

灼「そういうものだと思うよ」

玄「ふーん……そっかあ……」

宥「なるほど〜」

灼「うん……」

 ……だから、この文章に隠されたもう一つの執筆意図は、二人に告げなくてもいいだろう。

 宥さんは、想い人とはキヨシのことであり、キヨシとは自分たちの父親のことだと思っている。

 玄はそうではないかもしれないと割り切った考えみたいだけど、キヨシが父親であって欲しいと、心の底では思っているのではないだろうか。

 そんな二人に、わざわざ真相を告げることもない。

 玄はこの文章が見つかっただけで嬉しいと言っていた。

 これがお母さんが自身のことを書いたものなら、なおのこと喜ばしいはずだ。

 ならば私は二人の望み通り、自信の補強だけをしてあげればいい。

 それ以上のことは黙っていて問題ない。




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