過去ログ - 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第35位【アラフォーマーズ】
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954: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2014/11/22(土) 15:38:32.17 ID:qGijvVXBO

 ふむ、と空を仰ぎ――それから口を開く。


「じゃあ、……そうだな。俺のとこに泊まるか?」

『へっ!?』

「憧……?」


 見事に予想だにしなかった。青天の霹靂である。瓢箪から駒。絵に描いた餅は食えない。

 ――最後のは関係ないが、兎に角電話口の声は驚きを露にしていた。

 なるほど、憧にとっての京太郎はこんなときにそう提案しない男なのだろう。

 流石にそれは違うぞ、と彼も内心苦笑を溢す。

 そこまで向こう見ずでも恩知らずでもない。


『い、いいの? え? それ本当だよね? 今更嘘とか言っても許さないんだから!』

「いや……憧が狭くてもいいならだけどな」

『あ、あたしは全然平気! むしろ望むところよ!』

「あ、ああ」


 (望むところ……?) 一体何がだという疑問を、京太郎は噛み殺した。


『その……京太郎? お風呂も狭い?』

「広くはないけど……」


 うーん、と目線を空に預け思案。

 単純な容量で言えば一人分が精々だが、詰めれば二人或いは三人は入る。快適な使用には程遠いし、態々詰める意味もないが。

 大きさを気にするなら正確に言うべきだろう、と京太郎は案じた。女性は風呂など水回りに気を使うと言うし。


「キツキツなら二人入るくらいか?」

『ふきゅ!?』

「……憧?」

『なんでもないっ、あ、あと壁は?』

「壁? 耳があるとか目があるとか?」

『あるのは耳だけ。目は障子でしょ』

「流石だな。新子先生は伊達じゃないな」

『……』

「……憧先生?」

『……っっ』

「……憧?」

『な、何が!?』


 いやお前が何が、である。口にはしないが。



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