過去ログ - 【Fate】君達が紡ぐだれかの物語【安価とコンマで聖杯戦争】
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104:1 ◆JwraddSSjo[saga]
2014/08/29(金) 17:39:18.63 ID:ORajORV2o

そうして朱い斬撃が飛んだ―――

感じるのは果ても底も見えない血の臭いと、人が抱く恐怖の顕現。

そう伝承された男の怨嗟にも似た悔いと、それを誇りとする漢の信念。


紅霧を散らしながらも放たれた必殺の規模はそこまででもない。

されど疾さ、神秘の密度はこの身を殺すのに十分過ぎるほどだろう。

横薙ぎの衝撃波は、イリヤの令呪の行使すら間に合わせず、私の身体を断ち切った。


畏れの声を上げるは誰のものか。―――それでも串刺しを止めぬは誰なのか。

そうして果てに化け物として語られた男とは一体誰なのか。

聖杯の器に宿される前に直感が静かに告げる。それは―――


貴方「私だ」


答えが出る前にその男は私の全てを遮った。其処は男によって陽光が遮られたがために暗く。

此処は男によって齎された死の為に昏く。真剣なる勝負に勝ったというのに男の表情は儚かった。


感じるは背負おうという意志。

それで救われる王が居るのであれば私こそがドラキュラであると名乗るだろう信条。


自らを何処までも穢し続けて、そして伝承を自分のものにしようという意志が底に見えた。


セイバー「血を貪り、人の畏れを背負い、そして化け物になる覚悟があると?」


吐血しながらも問いかければ答えは直ぐに首肯と行動で返ってきた。


貴方「―――貴公の血を貰い受ける」

無念と信念を表情に滲ませて。男は涙を流しながら私の首元にその牙を突き立てた。



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