過去ログ - 【Fate】君達が紡ぐだれかの物語【安価とコンマで聖杯戦争】
1- 20
105:1 ◆JwraddSSjo[saga]
2014/08/29(金) 18:01:27.46 ID:ORajORV2o

痛みはなく。寧ろ感じるのは夢に溺れるであろう快楽。

性的絶頂にも似たその快感は絶え間なく私と脳髄を犯す。

されど私に悦に浸る暇はない。王として、そして導き手としてせめて―――

胸に宿した想いを実行するべく、涙を流して力強くも儚く血を吸う彼を優しく抱きしめた。


セイバー「それは貴方の信念に基いての行動なのでしょう?」

今にも消えそうな声で呟きかければ返ってくるのは強い頷き。

ならばそれでいいと。それは正しいことなのだと。そう言い聞かせる。

それでも止まらない彼の涙に、小さく笑みを浮かべながらも彼の首元を強く噛んだ。

セイバー「これで私と貴方は同類だ。だから気にしなくていいのですよ?」

セイバー「背負いたいものを背負い、進みたい道を進めばいい。そこに貴方の求めていたものがある」


彼の血を私も貪りながら、耳元に囁きかけるように言えば困ったことに彼の涙は更に強くなる。

肩を震わせて、腰に回された手は更に強力になる。

まるで万力に掴まされたかのようだと、その場に合わない感想を抱いてしまうほどだ。


セイバー「そろそろ私も消える身だ―――さぁ受け入れてこの私を」

セイバー「我が神秘を活かす術を閃いて―――」

セイバー「そして閃光のごとく強く生きてください」


そうしてIFの騎士王は最後まで満足気な笑みを浮かべて虚空の彼方へ消えていった。

その残滓と言葉を何時までも、そして何処までも噛みしめるように抱きしめる姿勢を止めない貴方。


―――暫くすれば涙を止めた男の咆哮が響き渡る。

それは修羅の道をも厭わない覚悟を果たした一人の妖怪の産声。

そう生きることで前世の哀しみの王の全てを背負おうとする漢の泣き声。


それは太陽に消えていった博愛の騎士王にきっと届いたことだろう


【セイバー消滅 貴方特殊化 吸血衝動の判定を無効化します】


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1005.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice