過去ログ - 【Fate】君達が紡ぐだれかの物語【安価とコンマで聖杯戦争】
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140:1 ◆JwraddSSjo[saga]
2014/08/30(土) 01:43:59.69 ID:9IMnskGdo


【メルトリリス イベント発生】


そうしてどれだけの時間が経ったのだろうか。

幼児からはかつて感じられた生気というものが希薄になり、虚ろな眸になる。

一線を超えた辺りで幼児の意識が途絶えたことにより、貴方は大切なものを扱うかのように抱きしめてメルトリリスに手渡した。

貴方「受け取れメルトリリス。これが今の私から出来る君への贈り物となろう」

人形を好み、そしてこの少女を「私好み」と言ったことを忘れていない貴方は、無表情で渡した。

貴方「何せ私のセンスは壊滅的らしいからな!」

無理に作り笑いを浮かべる貴方にその場に居る誰も反応しない。ただそうあることを皆良しとしただけ。

どうあっても今の貴方の痛々しさは変わらない。意志が込められては居るが何処か遠くを見つめている双眼。

外套と口元に染み付いた二人の少女の朱色とその香り、どれもが貴方を今も傷付けている毒となっているのだろう。

でも。それでもそうあることでしか生きれないと決断してしまった漢にそれを告げる者は誰も居ない。

高潔な志に誰もがそれに口出しできないと思っていた。―――たった一人の少女を除いて。


メルトリリス「哀しいわね貴方。毒となると分かっていてもそうあることでしか生きれない哀しみの怪物」

互いに半身と認め合い、そうして貴方と共に生きることを誓ったパートナーの辛辣な言葉に肩を竦める貴方。

しかしメルトリリスの追求はまだ止まらない。

メルトリリス「自分に定められた運命に何処までも振り回されて、矛盾の想いに傷付きそれにときめきながらじゃないと生きられない」

メルトリリス「でも矛盾は矛盾。待つのは壊れきった滅びだけ。―――AIに愛は許されなかった。貴方に許されないのは何?」

自嘲するかのようなものと綺麗で暖かな笑みを浮かべて、貴方を傷付けることを辞めようとしないメルトリリス。

そしてそれは自分に言い聞かせているようでもあった。

メルトリリス「貴方に許されないのは自分。独立した自我。信念に生きている様でその信念しか見えてないお人形さん」

貴方「――――」

瞳を閉じてそれを静かに受け止める貴方。否定された信念でもその言葉は何処までも正しいがため。

メルトリリス「さあそれでも敢えて問うわ。貴方の本当にしたいことはなに?」

袖に隠れた腕を強かに突き付けるメルトリリスに貴方は…。

【直後判定 矛盾怪物-2 アルターエゴ+2】


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