過去ログ - 女「今日は楽しかったね」男「え!?誰!?何!?」
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26:1 ◆h/8ygxZQYA[saga]
2014/08/30(土) 22:23:37.68 ID:X1u7HrrrO

フラつく男を支えながら、パソコンの画面を見て、姉は状況を悟った。


「だから前も言ったじゃない。
 事故の事は調べるなって」


肩を貸しソファーに寝かせると厳しい表情で諭した。


「なぁ姉貴、女って……」


そう問い掛けようとすると、また激しい頭痛が男を襲った。

まるで事実を知る事を自分の体が、頭が拒否している様だった。


『なぁ姉貴、女って誰なんだ? 
 俺の何なんだ?』

薄れていく意識の中で姉に問い掛けたその言葉は声になっていなかった。

男は完全に意識を失った。

窓の外の下弦の月が淡い光を放ちながら姉弟を見つめていた。


額に当たる冷たい感覚で目を覚ました。

目を開けると姉が額に手を当て、心配そうに顔を覗き込んでいた。


「はぁ良かった。あんまり心配させないでよね、
 この馬鹿!」


キツい言葉とは裏腹に姉の顔が安堵に包まれた。


「ん、ワリィ姉貴」


テーブルの上にあったパソコンは既に電源が落とされていた。


『あっそうだ、女って……』


そう思った瞬間、またピシッと頭痛が走る。
顔を歪める男の顔を姉が心配そうに伺う。


「大丈夫? まだ痛む?」


普段は男に厳しい姉が、いつもより優しい口調で気を使っている。

その口調から、心の底から心配している事が痛々しい程よく分かった。





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