過去ログ - 女「今日は楽しかったね」男「え!?誰!?何!?」
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36:1 ◆h/8ygxZQYA[saga]
2014/08/31(日) 08:08:54.60 ID:jvZ5M2nz0

「わぁ」

すぐ隣からパレードにハシャぐ声が聞こえる。

ふと見ると、女の横顔がパレードの光に照らし出されていた。

男は光で輝く女の笑顔を暫く横から見つめていた。

華やかなパレードの列も男の目には入らなかった。
ただ女の横顔を見つめ続けた。


「綺麗だったね、男君!」


興奮冷め遣らぬ様子で女は男に話し掛ける。


「男君?」


ひたすら女の顔を見つめる男を見て、不思議そうに首を傾げる。


「あぁ綺麗だな……」


女を抱き締めたい気持ちで一杯だった。

抱き締めたら消えてしまいそうな、儚い女の存在を感じ、男はその気持ちをぐっと我慢した。


「ドーン パラパラ……」


見つめ合う二人の上に大輪の花が咲く、散っていくその光が二人の頬を色鮮やかに染めた。


「あっ花火!」


子供の様に声を出してはしゃぐ女。
その笑顔が何者で在ろうと、もう男には関係無かった。

雑踏の中、男は確かにそこに居る女の存在を感じていた。

暫くして空に静寂が戻った。


「えぇ、もう終わり? もっとやれば良いのに……」


女が口を尖らせ少しスネた様な素振りをする。




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