過去ログ - 雪歩・真「青いロケットを飛ばそう」
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21:1[saga]
2014/08/29(金) 22:31:59.71 ID:koomCluv0
私は、真ちゃんの次の言葉を待った。
心臓が早鐘のように脈打つ。 緊張じゃない、期待だ。
真「君に、青い地球を見せるよ」
22:1[saga]
2014/08/29(金) 22:34:13.34 ID:koomCluv0
偏見か、知識不足か。 ロケットというものは基本長い間宇宙に滞在するイメージがある。
それとは全く逆のパターンも存在するという事を今知る。
真「うん、だから地球を見るのも少しの間。 情緒を感じる時間も無いかもしれない。
23:1[saga]
2014/08/29(金) 22:34:59.25 ID:koomCluv0
突然森の方から聞こえてくる男性の声。
雑草が体に引っかかる音の大きさを聞くに、一人では無さそうだ。
雪歩「え……、何!?」
24:1[saga]
2014/08/29(金) 22:37:34.10 ID:koomCluv0
雪歩「つ、捕まっちゃうの!? 宇宙船って作るだけで逮捕されちゃうの!?」
真「いや、それだけじゃ逮捕されないよ、その後がいけないんだ」
25:1[saga]
2014/08/29(金) 22:40:02.47 ID:koomCluv0
滑走路、離陸するだけの距離。 心当たりがある。
真「ごめん、雪歩。 このままじゃ飛ぶことは愚か、発進さえ……」
26:1[saga]
2014/08/29(金) 22:41:28.48 ID:koomCluv0
「動き始めたぞ! 何をするか解らない、下がるんだ!」
「しかし……!!」
27:1[saga]
2014/08/29(金) 22:43:02.84 ID:koomCluv0
そうか、当たり前だ。
彼女は今まで一人でロケットを作って失敗してきた。
一人でずっと挑戦と挫折を繰り返してきた。 だが今は、私というもう一つの命を握っている。
28:1[saga]
2014/08/29(金) 22:43:31.19 ID:koomCluv0
真「雪歩…………」
雪歩「私、信じてる! 私は、真ちゃんと会って一年くらいしか経ってないけど、真ちゃんの良いところ全部知ってるよ!!」
29:1[saga]
2014/08/29(金) 22:45:13.64 ID:koomCluv0
ゆっくりと宇宙船は地面を走り、段々とスピードを上げていく。
あの丘は、ゆったりとした坂が長く続く道だ。 加速には十分、だと思われる。
「こら!! 君達やめなさい!!」
30:1[saga]
2014/08/29(金) 22:45:50.92 ID:koomCluv0
真ちゃんがそう叫んで、何秒経ったろうか。
いつしか地面を走る音は無くなり、落下とは違う、別の浮遊感に襲われた。
雪歩「………………ッ、…………え?」
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