6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:14:53.33 ID:Gqx9SXLWo
あのときもう少し幼かったら
あの女をひっぱたいてしまってたかもしれない。
でも、
さすがの私もその頃には喧嘩して敵を倒せばハッピーエンド、
みたいな単純痛快な人間関係なんかないのを悟ってたから、
私は澪より先に引っかかって転んでみせるくらいしかできなかった。
違う。
大会のこととか澪のことばっか考えてたから
ぼんやりして転んじゃったんだ。
そう言い訳したんだった。
私は澪を笑わせることにだけは成功して、
乾いたささくれの痛む手を引いて
二人で陽の沈む通学路を
少し寄り道しながら帰った。
なんで今さら思い出しちゃったんだろう。
どうせ澪は忘れてるんだし、今やもう転ばなくなって、
むしろあんな風に手を差し伸べる方の、
基本的には強い人だってのに。
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