過去ログ - 律「澪と寄り道して帰る話」
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76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 22:57:08.11 ID:Gqx9SXLWo

 捨てようとしてた私の紙屑は、澪のと重なって一つの形をなしていた。

 伸ばしてみると少しずつねじれて、
 まるで DNAのらせん構造 のように
 ゆるやかな曲線を描いて 裏も表もなく絡まり合っていて、
 ますます離れそうになかった。

 それあげるよ、って耳元で言われる。
 いらねーよ、とは言えなかった。
 重なり合った二つの袋には、
 まだ澪の手の熱が残っている気がしたから。

 そこでさっきの、あの真剣な表情が浮かぶ。
 なんだ、これを作ってたのか。
 まるで子供みたいだ、昔とぜんぜん変わらない。

「それ、律に教わったんだよ」

 そうだったかな、忘れちゃったよ。



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