過去ログ - 律「澪と寄り道して帰る話」
1- 20
81:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 23:08:15.17 ID:Gqx9SXLWo

 大丈夫だよ、って澪がいう。

 もらった紙のバネを手のひらでつぶさぬよう指に力をこめたら、
 まぶたの奥まで熱にひたされだした。
 それでも見ていてって言われてたから、
 神様みたいなあの子をみてた。

 わかってる。
 光が目に染みたからだ。
 唇が震えるのも、あの子を見る目から熱の滴がこぼれ出すのも、
 朝焼けの光がまぶしかったからなんだ。
 それを今日、私が最後につく嘘にしようって決めた。

 それから大きな手と腕で視界をふさいでくれるまでの十秒間、
 滴がこぼれないように目を細めながら、
 しゃくりあげてしまうのを抑えながら、
 朝焼けの光を受けてほほえむ私の神様を最後まで見てた。

 また暗くなっても
 瞳孔に焼き付いた残像が何年経とうとも消えませんようにって、

 私の神様の姿を ずっとずっと見てた。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
98Res/65.84 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice